ネクタイピンを選ぶとき、デザインやブランドだけでなく「素材」に注目したことはありますか?
ネクタイピンに使われる代表的な素材には、真鍮(しんちゅう)・シルバー925(SV925)・ゴールド(金)などがあります。
見た目は似ていても、価格や高級感、変色のしやすさ、お手入れ方法、素材そのものの価値には大きな違いがあります。
長く愛用できるネクタイピンを選ぶためには、それぞれの素材の特徴を知っておくことが大切です。
この記事では、ネクタイピンに使われる代表的な素材のメリット・デメリットから、正しいお手入れ方法まで詳しく解説します。
もくじ
Toggleネクタイピンの素材はどれがおすすめ?
先に結論からいうと、何を重視するかによっておすすめの素材は変わります。
価格を抑えて気軽に使いたい人
→ 真鍮・メッキ製
本物の素材感や経年変化を楽しみたい人
→ シルバー925
高級感や素材そのものの価値を重視したい人
→ K18などのゴールド
ビジネスで日常的に使用するのか、長く愛用する一本を探しているのかによっても選択肢は変わります。
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
1.真鍮(しんちゅう)のネクタイピン
真鍮とは、銅と亜鉛を主成分とする合金です。「黄銅」とも呼ばれ、身近なものでは五円硬貨などにも使用されています。
加工しやすく比較的価格を抑えられるため、ネクタイピンをはじめとしたファッションアクセサリーにも広く使われています。

真鍮のメリット
真鍮の大きなメリットは、加工しやすく、比較的リーズナブルなことです。
さまざまなデザインに加工できるため、デザイン性を重視したネクタイピンにも適しています。
また、真鍮は使い込むことで色合いが変化していきます。この経年変化を「味」として楽しめることも、真鍮ならではの魅力です。
真鍮のデメリット
真鍮は、空気や汗、水分などの影響を受けて徐々に変色することがあります。
新品の五円硬貨と、長く使われた五円硬貨の色が違うのをイメージすると分かりやすいでしょう。
そのため、市販されている真鍮製のネクタイピンには、表面にゴールドやシルバーカラーなどのメッキ加工が施されているものも多くあります。
メッキを施すことで見た目を美しく仕上げるだけでなく、真鍮そのものが空気や水分に触れにくくなります。
ただし、メッキも使用状況によって徐々に摩耗するため、永久に新品と同じ状態が続くわけではありません。
真鍮製ネクタイピンのお手入れ方法
使用後は、柔らかい布で汗や皮脂などをやさしく拭き取りましょう。
長期間使用しない場合は、十分に乾燥させたうえで、ジップ付きの袋などに入れて保管すると空気や湿気の影響を抑えやすくなります。
変色が気になる場合は、真鍮に使用できる専用クリーナーを利用する方法があります。
ただし、表面にメッキや特殊加工が施されている製品はお手入れ方法が異なります。研磨剤を使用すると表面加工を傷める可能性があるため、製品の取扱説明やメーカーの案内を確認してください。
メッキ加工された真鍮のお手入れ
メッキ製品は、基本的に研磨剤入りのクロスで強く磨かないことが重要です。
普段のお手入れは、柔らかい乾いた布でやさしく拭く程度で十分です。
汚れが気になる場合は、製品の仕様を確認したうえで、水で薄めた中性洗剤を柔らかい布に含ませ、固く絞ってからやさしく拭きます。その後、水分を残さないよう乾いた布で丁寧に拭き取ります。
2.シルバー925(SV925)のネクタイピン
シルバーアクセサリーでよく見かける「SV925」「SILVER925」は、一般的に銀を92.5%含む銀合金を表します。

純銀は比較的柔らかいため、アクセサリーでは強度や加工性などを考慮して、他の金属を加えたシルバー925が広く使用されています。
シルバー925のメリット
シルバー925の魅力は、貴金属ならではの質感と美しい輝きです。
真鍮にメッキを施した製品とは異なり、素材そのものに銀が含まれています。
ゴールドに比べれば比較的手に取りやすく、上質なネクタイピンを長く愛用したい人にとって選択肢の一つになります。
また、使い込むことで細かな傷や色合いの変化が生まれ、自分だけの風合いに育っていくこともシルバーアクセサリーの魅力です。
シルバー925のデメリット
シルバー製品で特に注意したいのが硫化による黒ずみです。
銀は空気中などに含まれる硫黄成分と反応し、表面が黒っぽく変色することがあります。
硫黄成分を含む温泉などでは急激に変色する可能性があるため、シルバー製のネクタイピンやアクセサリーは外しておくことをおすすめします。
また、シルバー925は使用しているうちに細かな傷が付くことがあります。
シルバー925のお手入れ方法
日常のお手入れは、使用後に柔らかい布で汗や皮脂を拭き取るだけでも効果的です。
黒ずみが気になる場合には、シルバー専用クロスやシルバー専用クリーナーを使用します。
ただし、いぶし加工やメッキ、宝石などが使用されている製品では、一般的なシルバークリーナーが適さない場合があります。
大切なネクタイピンの場合は、自己流で強く磨くのではなく、メーカーや専門店に相談すると安心です。
3.ゴールド(金)のネクタイピン
ゴールドは、ネクタイピンやジュエリーに使われる代表的な貴金属です。
「K10」「K14」「K18」「K24」といった表記を見たことがある方も多いでしょう。

K18やK24の「K」と数字の意味
「K」は、金の純度を示す**Karat(カラット)**を意味します。
純金を24分率で表し、
- K24:約99.9%以上
- K18:75%
- K14:約58.5%
- K10:約41.7%
が金で構成されていることを表します。
金は純度が高くなるほど金本来の性質が強くなりますが、純金は比較的柔らかいため、日常的に使用するジュエリーやアクセサリーではK18などが広く利用されています。

ゴールドのメリット
ゴールドの魅力は、貴金属ならではの高級感と素材価値です。
金は比較的化学的に安定した金属で、純度の高いものほど変色しにくい特徴があります。
また、配合する金属によって色合いを変えることができ、
- イエローゴールド
- ピンクゴールド
- ホワイトゴールド
などの種類があります。
スーツや時計、その他のアクセサリーとの組み合わせを考えて色を選ぶのも、ゴールド製ネクタイピンの楽しみ方です。
ゴールドは素材そのものにも価値がある
ゴールドが真鍮や一般的なメッキ製品と大きく異なるのは、貴金属として素材そのものに価値があることです。
金相場は日々変動しているため将来の価格を予測することはできませんが、K18などの金製品は、使わなくなった後も純度や重量などによって価値が評価される場合があります。
ジュエリーや貴金属を手放す場合には、素材だけでなくブランドや状態、付属品などが査定額に影響することもあります。
金・ジュエリーの価値や査定について詳しく知りたい方は、
「ジュエリーを売るときの相場比較と買取業者の選び方」
も参考になります。
ゴールドのデメリット
ゴールド製ネクタイピンのデメリットとしては、真鍮やシルバー925と比較して価格が高くなりやすいことが挙げられます。
また、金は純度によって硬さが異なります。純度が高い製品は傷や変形にも注意が必要です。
K18やK10などは金以外の金属も含まれているため、その配合によって色合いや変色のしやすさなどにも違いがあります。
ゴールドのお手入れ方法
使用後は、柔らかい布で汗や皮脂をやさしく拭き取ります。
汚れが気になる場合には、製品の仕様を確認したうえで、薄めた中性洗剤を使ってお手入れできる場合があります。
ただし、宝石や接着剤、表面加工などが使用されている場合は、水洗いが適さないこともあります。
高価なネクタイピンの場合は、購入店や専門店でのクリーニングを利用するのもおすすめです。
ネクタイピンの素材を比較
| 素材 | 価格 | 高級感 | 変色 | お手入れ | 素材価値 |
|---|---|---|---|---|---|
| 真鍮 | 比較的安い | ○ | しやすい | 必要 | △ |
| 真鍮+メッキ | 比較的安い | ○〜◎ | 比較的しにくい | 比較的簡単 | △ |
| シルバー925 | 中程度 | ◎ | 黒ずむことがある | 必要 | ○ |
| K18ゴールド | 高い | ◎ | 比較的しにくい | 比較的簡単 | ◎ |
結局、ネクタイピンはどの素材を選べばいい?
ネクタイピンの素材選びで迷ったら、価格・見た目・お手入れのしやすさ・素材価値の4点から考えてみましょう。
普段使いで価格を抑えたいなら、真鍮やメッキ製品。
本物の素材感やシルバー特有の経年変化を楽しみたいなら、シルバー925。
高級感や貴金属としての価値まで重視するなら、K18などのゴールドが候補になります。
ネクタイピンはスーツスタイルの中心に位置する小さなアクセサリーです。面積は小さくても、素材や仕上げによって印象は大きく変わります。
デザインだけでなく素材の特徴まで理解して選ぶことで、自分に合った一本をより長く愛用できるでしょう。